住まいの対策チェックリスト 住まいの対策チェックリスト

大規模災害に備える心構えは?

まず最初の目標は、自分やその場にいる人が無事でいること。
次の目標は、「家族全員が無事に再会し、そこにペットも同行避難できていること」です。
自分を含め、飼い主が無事でなければ、ペットを守ることもできません。
そのために何をすべきか、日々の生活をできるだけ具体的にシミュレーションしながら考えていきましょう。

住まいとペットの居場所について

地震被害に対しては耐震対策を見直します。
そのために我が家のライフスタイルや家族構成から課題を整理します。

たとえば飼い主のご夫婦が共働きで、午前中はペットだけで留守番し、午後には子どもが学校から帰宅するけれど、大人が夜帰宅するまではペットと子どもしか家にいない、というご家族もいらっしゃるでしょう。
あるいは、高齢のご家族やハンディキャップがあるご家族だけが、日中はペットと一緒に自宅でお留守番している、というケースもあるでしょう。
奥様はだいたい自宅にいるけれど、犬や猫を複数頭飼っていて、一人でどうやって避難するの?という方もいらっしゃると思います。
家族の数だけ生活のパターンがありますから、最初の目標を達成するためにも、住居や居場所の安全性を上げる取り組みから始めます。

地震に対しては、重い家具が倒れたり、大画面テレビがキャスター付きテレビ台ごと室内を走ったり、窓ガラスや食器棚のガラス、照明が割れて飛散しないようにすることは、留守番中のペットのためだけでなく、室内にいる子どもやお年寄りが怪我をしないためにも必要な災害対策です。

まずは、そこにいる人にとって安全な場所は、そこにいるペットにとっても安全な場所だと考えて、備えていきましょう。

それでは、「生存空間」をキーワードに住んでいる場所の見直しをしてみましょう。
建物全体を見直して対策することは難しくても、ペットが主に過ごす部屋や、夜、家人が休む部屋に対策しておくことで、怪我などの被害を減らすことができます。
小さな家電でもペットを直撃すれば、命取りになる場合もあることを忘れてはいけません。

住まい(居場所)のチェックポイント

タンス等の家具が倒れてペット用ケージ等を直撃しないよう固定してありますか?

キャスター付家具が室内を走りペットに怪我をさせないようにキャスターをロックしてありますか?

食器棚の扉のガラスや、ガラス窓、水槽等のガラス部分が壊れ、室内に散乱してペットを怪我させないように、飛散防止対策はしてありますか?

戸棚が開き、中の物が飛び出してペットを直撃しないよう、ストッパーなどで対策してありますか?

ペットの居場所の周りに落ちてくると危険な重量がある置物などはありませんか?

置物がペットの上に落ちて当たらないよう、ペットのハウスには屋根がついていますか?

夏季の災害で停電しエアコンが停まっても、熱中症になるリスクがない場所(状態)で留守番をしていますか?

屋外で飼育しているペットのそばに、倒壊が予想されるブロック塀等がありませんか?

ペットが逃げ込める場所(ペット用シェルター)が何カ所か用意してありますか?

ペットへの対策のポイント

例えば、頑丈な家具を壁に固定し、そのそばにペットの居場所を用意することで、仮に家屋が倒壊しても家具が支えになり、「生存空間」が確保できます。
※「生存空間」とは、倒壊した天井や壁が頑丈な家具等を支えにしてできる空間のこと。三角空間とも言います。この隙間により構造物に押しつぶされることなく、生存の可能性が得られます。
頑丈なテーブルの下にハウスを置いたり、トイレに逃げ込めるようドアをストッパーで止めておいたり、押し入れの下段に頑丈な家具を二つ置き固定し、その間に丈夫(輸送用等)なキャリーバッグやハウスを置いて平時から慣らしておけば、いざという時に逃げ込めるペット用シェルターになります。
雨の被害が想定される地域では、お留守番の場所を1階より2階にしたり、山側より道路側の部屋にすることは、人の垂直避難の考え方と同じです。浸水に備え、家具の上に登れるようにしておくことも生き延びる可能性につながりますが、雨の被害の場合は、天気予報で予測できますので、早めにペットの場所を移動したり、高台の動物病院やペットホテルに預けておくのも一案です。
大規模な災害に対して、これらの備えが「万全」とはいえなくても、生き延びる可能性に繋がります。

監修:特定非営利活動法人ANICE

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