肥満に注意!上手なダイエットのコツ
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肥満が大敵なのは犬も一緒。内臓のトラブル、足や腰の骨、関節系のトラブルなど引き起こします。犬の体型を簡単に確認できるウォルサム シェイプ(S.H.A.P.E ®)ガイドなどで常にベスト体型を保って、うんと長生きしてもらいましょう。
体型を触ってチェック「ウォルサム シェイプ(S.H.A.P.E ®)ガイド」
同じ犬種でも、みんながまったく同じ大きさ、同じ重さというわけではありません。犬それぞれ骨格の大きさや筋肉の量が異なるため、その子にとってのベスト体重は変わってきます。ベスト体重時の20~30%を超えると「肥満」に入ると言われています。いますぐダイエットをしましょう。
体重計でのチェックのほかに、もう1つ効果的なチェック方法があります。犬の体に触って肉づきを評価する方法です。ウォルサム ペットケア サイエンス研究所*で開発された体脂肪量評価ツール「ウォルサム シェイプ(S.H.A.P.E ®)ガイド」でさっそく体型チェックをしてみましょう。
*ウォルサム ペットケア サイエンス研究所とは、マース ジャパン リミテッドの信頼ある数々のペットフードを誕生させてきた、ペットケアとペット栄養学の世界的権威の研究機関です。詳しくはこちら
肥満は万病のもと
肥満の原因
もともと“太る”というメカニズムは、体内に取り入れたエネルギーが十分に消費できなかったため、エネルギーが体内に脂肪として蓄積されるというもの(痩せすぎはその反対)。小型犬オーナーは、都会に住んでいて運動量が少ない傾向があります。犬もあまり運動しないことにつながり、肥満化しやすくなっています。ほかにも、カロリー密度の高いフードの過剰給与も理由として挙げられます。
肥満の原因:こちらもチェック
意外と知られていませんが、避妊・去勢手術後は肥満のリスクが上がります。ホルモンバランスが変化し運動量は減る一方、食事量が増えるためと言われています。
- 避妊・去勢手術:肥満対応でできること
- 脂肪を抑えたフードを選ぶ
- タンパク質を多く含むフードを選ぶ
- 下部尿路の健康維持に配慮したフードを選ぶ
- 給与量を守る
- きちんと運動させる
ダイエットの基本は「運動」と「食事」
食事のチェックリスト
下記の項目をチェックしてみてください。
あてはまるものが多いほど改善の余地ありです。
- 食事の量はいつも目分量
フードを目分量であげていると、知らないうちに与える量が増えていることがあります。心当たりのあるオーナーさんは、食事量の再点検をしてみましょう。現在の食事量と、犬のベスト体重時の食事量を比較して、歴然とした差がある場合は、まず“食べすぎ”。食事を適量に近づけましょう。量が減って犬が満腹感を得ていないようであれば、キャベツや白菜、ニンジン、キュウリなどを加えて、食事のカサを増やしたり、全カロリーの2-3割をウエットフードに置き換えましょう。
- 1日に必要なカロリーは別に気にしない。
1日の必要カロリーを把握していないのも、フードの適量を把握していないのと同じ。必要な摂取カロリーもパッケージ表示などできちんと確認しておきましょう。
- 食事は1日1回
食事の回数が少ないと、空腹状態が長くなり1回の食事でガツガツ食べるようになります。 ダイエットのときには、1日にあげるフード総適量を複数回に分けて食べさせましょう。
- 食事はいつも夜にあげる
あとは寝るだけ……の夜は運動量が少なくなります。また夜間は副交感神経が優位に働き、エネルギーの吸収・蓄積が活発になります。夜の食事は少なめに、日中の食事の量を多めに配分するようにしましょう。
- 散歩はいつも食事のあと
運動の後、体は疲労した全身のエネルギーを補おうと全身に血液を送ります。反対に運動していない状態では血液は胃に集中。余分なエネルギーの吸収を防ぐには、食前に運動をしたほうがいいようです。
- おやつの量は決めていない
“おやつは別腹”はいけません。1日に必要なカロリーの中に、おやつで食べた分もカウントされるのです。おやつをあげた分を1日の必要なカロリーから引いて、食事の量でしっかり調整してください。おやつの量は、1日に必要なカロリーの10%以内に留めましょう。
運動のチェックリスト
下記の項目をチェックしてみてください。
あてはまるものが多いほど改善の余地ありです。
- 天気が悪いと散歩は行かない
雨や雪の中を無理に散歩に出かける必要はありませんが、散歩に行かないときは室内運動でフォローしてあげたいもの。散歩は体を動かすだけでなく、気分転換にも大きな効果があります。ダイエット中はストレスケアにも配慮してあげてください。
- 外出時はカートに乗せている
ドライブやショッピングに一緒に出かけるオーナーさんもいらっしゃいますが、犬が実際に歩いている時間は意外と少なくないですか?一緒に外出するとなんとなく運動させた気になりがちですが、もう1度行動を振り返ってみましょう。
- 室内でもあまり遊ばない
小型犬の場合、室内だけでも運動はできます。ボールを使った“持ってこい”や、小走りさせるような遊びをして、バランスよく筋肉がつくように工夫してみるといいでしょう。また、オーナーさんと遊ぶことは、犬にとって何よりうれしいもの。食事量を調整している分はスキンシップで補ってあげましょう。
スケジュールはゆったり気長に
ダイエットのスケジュールは、どれくらいで組めばよいのでしょうか。短くても数週間、減量の度合いによっては半年~1年かかることもあるかもしれません。無理をせず、ゆっくり体重を落としていくように進めましょう。急激に効果が出すぎるダイエットはかえって危険。エネルギー不足で体力が落ちてしまったり、毛ヅヤが悪くなったり、犬自身のストレスにもなってしまいます。まめな体重測定とボディチェックをしながら、食事や運動の量を常に調整していきましょう。
犬の1kgは人間の12kg相当
犬の体重の変化を知ることはとても大切です。あなたの体と犬の体を比べてください。その大きさの差は歴然としていますよね。では、それぞれの体重のなかで1kgの占める比重はどれくらいでしょうか。同じ1kgでも、その“重さ”の違いが分かります。犬の体重の1kgは、人間の体重の12kgに相当するといわれています(※犬の体重が5kgで、人間の体重60kgの場合)。つい「少しぐらい体重が増えたって大丈夫だろう」と犬の体重を気楽に考えがちですが、わずかな体重の変化が与える影響は、想像以上に大きいものなのです。
ダイエット成功のカギはオーナーさん次第
犬は自分でご飯を用意したり、おやつを買いに行くことはできません。与えているのはすべてオーナーさんと家族です。犬を見ていると、つい何か食べさせてあげたい衝動にかられてしまうかもしれません。でも、最終的に犬のためになることをしてあげましょう。ダイエットを上手に続けるためには、家族の協力も欠かせません。「全くおやつをあげない」「あげるなら、1日にこれだけ」など食事やおやつについての約束事を決めて、実行していきましょう。